「国の力は、人にあり」。安倍晋三首相は22日の施政方針演説の冒頭、
明治時代の教育者・山川健次郎の言葉を引用した。
今年が明治維新から150年に当たることを踏まえ、
「身分、生まれ、貧富」を問わず人材を登用した明治の国づくりを参考に、
自らが掲げる1億総活躍社会などの実現に決意を示した。
山川は旧会津藩出身で、会津戦争で白虎隊の一人として明治政府と戦った。
維新後は物理学者となって東大総長も務め、若者や女性の教育に力を注いだ。
首相は「明治の先人にならい、
あらゆる日本人にチャンスをつくる。今こそ新たな国づくりの時」と強調。
明治という時代が育てた人材が急速な近代化の原動力を担ったように、
人づくり革命などを通じ、現代の「国難」と位置付ける
少子高齢化を克服することを誓った。
首相は、天竜川の度重なる氾濫に、植林による治水事業で貢献した
明治の実業家、金原明善にも言及。金原の「50年、80年先の国土を富ます」
との言葉を引いて、「50年、100年先の未来を見据えた国づくりを行う。
国のかたち、理想の姿を語るのは憲法だ」と訴え、宿願の憲法改正に向けて
与野党の議論が進むことに期待を示した。演説は1万1680字。昨年より458字少ないが、
平成以降の施政方針演説のほぼ平均。
ええこと言うやん