<マジ卍(まんじ)!>。寺を示す地図記号で古くヒンズー教や仏教で
めでたいしるしとされてきた「卍」が今、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で
若い世代、特に女子高校生により昨年後半から頻繁に使われている。
昨年末には三省堂辞書の編集委員らが選ぶ「今年の新語」の候補にもなった。
ところが流行の起こりは不明で、意味すらよく分からず、専門家たちは頭を抱えている。
「卍」は<このごろ卍だわ>などと単独でも使われるが、
語呂の良さから「マジ」と相性がよい。ツイッター社日本法人によると
「マジ卍」の使用頻度は昨年夏まで日に数件だが、秋以降は100件以上の日も。
インスタグラムでも「#卍」は累計約15万件に上る。
ツイッター上での最初の使用は2010年6月、関東地方の男性の投稿とみられる。
男性によるとオンラインゲームで仲間の一人が「満載!」などとメッセージを送ろうとし、
誤って「まんじ!」と入力。仲間うちで「卍」使用が流行したが、外への波及はなかったという。
一方、週刊少年ジャンプに一昨年まで連載された漫画「BLEACH」に出てくる
特殊能力「卍解(ばんかい)」の影響か「マジ卍解」という投稿もある。
これらが流行のルーツなのかどうかはよく分からない。
そもそも意味が不明だ。5年ほど前に出始めたころは<やつのバイク卍だ>など
不良っぽさを表す否定的な言葉とみられていた。最近では<最高! マジ卍>や
<めんどくさすぎて卍>など、肯定的にも否定的にも使う。
三省堂の辞書の編集委員たちも関心を寄せ、委員の一人は
「意味がはっきりせず辞書に載せようがない。私たちが『卍』になった」と苦笑する。
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http://mainichi.jp/articles/20180110/k00/00m/040/026000c