優れたテレビ作品などに贈られる文化庁芸術祭賞の昨年度の審査過程で、
国連平和維持活動(PKO)を検証したNHKの番組に対し、
事務局の文化庁職員が「国を批判するような番組を賞に選ぶのはいかがなものか」
といった趣旨の発言をしていたことが、複数の審査委員と文化庁への取材で分かった。
南スーダンPKO派遣部隊に安全保障関連法に基づく新任務が付与された直後の時期で、
複数の審査委員から「政権を忖度(そんたく)したとも取れる異例の発言だ」
と批判の声が上がる。
作品はNHK大阪放送局の
「NHKスペシャル ある文民警察官の死~カンボジアPKO23年目の告白」。
一九九三年、岡山県警の高田晴行さん=当時(33)=が
武装ゲリラに襲撃され死亡した事件を、隊員らの証言や手記などから
丹念に検証した。陸上自衛隊が初めて海外派遣されたカンボジアPKOの際に、
現地がいかに危険だったかを浮き彫りにした。
芸術祭賞の昨年度テレビ・ドキュメンタリー部門は三十七作品が応募。
文化庁長官から委嘱された審査委員七人が大賞一作と優秀賞三作を選んだ。
全文は下記のアドレスへどうぞ
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017090990070732.html