スクラップ鉄目当てのサルベージ業者によって、
第二次世界大戦中にペナン島沖で沈んだ日本の軍艦などが
無許可で引き揚げられる事件が相次いでいる。
今年に入って日本船を含め少なくとも沈船5隻が違法な引き揚げに遇っているという。
英字紙「ザ・スター」が報じた。
違法に引き揚げられている日本船は、
1943年8月と1944年1月にそれぞれ沈んだ
特設砲艦「長沙丸」と軽巡洋艦「球磨(くま)」。
1945年5月に沈んだ重巡洋艦「羽黒」など3隻も引き揚げが行われているという。
球磨
羽黒
詳細は以下”マレーシアナビ”より
http://www.malaysia-navi.jp/news/?mode=d&i=3241
また前述の英字紙「ザ・スター」はこのように報じている(上記と被る部分は割愛)。
【泥棒は、さびた船舶部品の漁場を略奪】
違法サルベージは、少なくとも今年の始めから
日本の軍艦2隻を含む5隻が行われてきているが、
マレーシア当局はその事実を把握していなかった。
サルベージされている他の3隻は、
日本の軍艦・羽黒、Kapal Taiwan(Kapal はマレー語で船)、Kapal Simen。
いずれもKendi島沖に位置している。
『大切なのは金属の値よりも、より多くの魚が繁栄する漁礁を形作る沈没船の値』
The Penang Malaysia Tourism board は昨年12月より
< Visit Malaysia Year(政府広報)>の一環として、
ペナンオフ難破船での釣りツアーのプロモーションを開始した。
主催者のひとり、WAN Hayazy Nayanさんは
「プロモーションはいまやもう意味をなさない、公的資金の無駄になるだろう。」と述べた。
彼はまた、「沈没船ありきで始まったプロモーションは
違法サルベージによって釣り人にとって
価値のあるポイントを奪われてしまった」と述べている。
Wan Hayazyは、この違法サルベージを見ても
「やる気のない態度」しか示さないプローモーション当局に驚き、
彼と彼の友人が海運局に警告を出した、と言う。
現地ソースは、サルベージは漁礁船に”はしけ”とクレーンを使用している、という。
なぜなら沈没船はあまりに長く海中にあったためモロくなっており、
クレーンを難破船の回りに置いて引くことで船を傾けると、簡単に金属が取り出せる。
違法業者は2・3日で各サイトを訪れ作業をしている
(丸ごと引き上げる必要性が無いため、と思われる)。
釣り人が少なくとも、長沙丸2回 球磨3回の違法引き上げを目撃している。
球磨に対する違法行為は5月9日に見たものが最後だ。
一回のサルベージで80~100トンの金属が引き上げられ、
金属はトンあたり600RM(リンギット。1RM約32円 2014年1月6日現在)で
売却されるが金属の状態や質によりそれ以上になることもあるという。
海底で静かに眠っていた日本の軍艦からは、
艦上の大砲や錨などが既に運び去られている。
The Star より Thursday May 22, 2014
http://www.thestar.com.my/News/Nation/2014/05/22/Wrecks-fished-for-scrap-metal-Thieves-plunder-fishing-grounds-for-rusty-ship-parts/
引用元
http://uni.open2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1400906359/l50
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引き上げて再利用できそうな軍艦ありますか?
http://totalwar.doorblog.jp/archives/30360965.html